ソースコードの「難読化」とは?暗号化との違いや効果についても解説

「難読化」は、IT業界を中心によく聞く言葉だと思います。しかし、似た言葉として「暗号化」がありますが、どのような違いがあるのでしょうか?暗号化との違いや、難読化の効果について解説していきます。

難読化とは?

「難読化」とは、人間が理解しづらくなるように、ソースコードなどを加工することです。具体例としては、プログラム中の名前を別の名前にしたり、偽の文章を追加したりします。
人にとってわかりづらくすることが目的なので、難読化の前後でコードの動きは変わりません。ただし、完全に暗号になっているだけではないため、時間をかければ解析することが可能です。

似たような言葉で、「暗号化」があります。難読化と同じく、IT業界ではよく使う言葉でしょう。しかし、難読化と暗号化は、同じ意味ではありません。

暗号化との違い

「暗号化」とは、データを完全に解析できなくなるように、ソースコードなどを加工することです。そのため、難読化と違い、解析することは基本的にできません。
暗号化したものを読めるように戻すことを、「復号」といいます。データを復号するためには、専用の「復号鍵」と呼ばれる鍵が必要です。インターネット上でやり取りを行う際にも、暗号化したデータと復号鍵によって、安全にやり取りをすることができるでしょう。

難読化の効果とは?

セキュリティ対策になる

人間によって読みづらくなることで、セキュリティ対策となります。
何も対策しないと、丸裸の状態。悪意を持った人によって、丸々コピーされてしまったり、真似されてしまったりする可能性があります。プログラムの製作物に関しての著作権はありますが、規模が広がり続けるネット上で著作権侵害に気づくことは難しいでしょう。
難読化をすることで、解析にかかる時間を大幅に増やしたり、悪意のある利用を止めたりする効果が期待できます。自身の技術を守るためにも、難読化しておくと安心でしょう。

ローディング速度が上がる

難読化のメリットは、セキュリティ面だけではありません。変数名を小さく書き替えることで、ローディングのスピードが早くなるというメリットがあります。最初のローディング時に自動最適化を行って、2回目以降はキャッシュを利用するという技術が採用されています。そのため、特に初期ローディングの速度においては、大きな違いとなるでしょう。

難読化・暗号化でセキュリティ対策をしよう

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難読化は、人にとってコードを読みづらくするための技術です。一方、暗号化はデータを完全に解析できなくするための技術という違いがあります。
セキュリティを保護したい場合は、難読化や暗号化を利用しましょう。読みづらくしたり、復号鍵を持った人だけが読めるようにしたりすることで、自身の技術を守ることができます。
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